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2020年5月、クラフトジン「欅(けやき)」が誕生しました。名取のセリや県内産の柚子など、地元・宮城ならではの素材を生かした香りと味わいは、ジントニックにした時にその真価を発揮。
今回は、「欅」を使ったジントニックを味わえるバル「和酒バル 二喬/NIKYO」とあわせて、宮城の新しいクラフトジンをご紹介します。
クラフトジン「欅」を製造・販売しているのは、「伯楽星」や「あたごのまつ」で知られる宮城県大崎市の酒造店「新澤醸造店」が設立したクラフトジン蒸留所「MCG(Miyagi Craft Gin)」です。
クラフトジン開発のきっかけとなったのは、名取の名産品・セリ。その豊かな香りから「これは“ジャパニーズハーブ”といえるのではないか」と考えたそう。そこから、宮城の食材を使い、ボタニカル(ハーブやスパイス、果皮など)の風味を効かせた蒸留酒・ジンを開発すべく動きはじめました。
開発の責任者を任されたのは、新澤醸造店の専務も務める杉原さん。ジンの香りの元となるボタニカルを求め、宮城県内のあらゆる食材を試したといいます。そのなかで、より理想に近い香りを抽出するために選んだのが、名取産のセリのほか、県内産の柚子、石巻産の茶葉、仙台市秋保産のワイン用ブドウです。
「欅」をストレートで口に含むと、まず柚子のさわやかな香りが鼻から抜けていきます。次に、ジンの香り付けに重要なジュニパーベリーの甘みがじわり。最後は、セリと茶葉のほのかな苦味が訪れます。
「欅」がその香りと味わいを最大限に発揮するのがジントニック。「ならば実際に味わうしかない!」ということで、お酒好きなシュープレススタッフが、MCGさんおすすめのバル「和酒バル 二喬/NIKYO」を訪ねました。
「和酒バル 二喬/NIKYO」は、JR北仙台駅から歩いて3分ほどの横丁「仙台浅草」にあります。店長の小林さんは、酒店勤務やバーテンダーの経験があり、ソムリエの資格を持つお酒のプロフェッショナル。「世界に誇れる日本のおいしいお酒を味わってほしい」と、2011年に「和酒バル 二喬/NIKYO」をオープンしました。宮城の地酒やクラフトビール、ワインをはじめ、日本全国からおすすめのお酒をセレクトし、地元の素材を使った軽いおつまみと一緒に提供しています。
小林さんは、宮城県内にあるほどんどの醸造所やワイナリーと付き合いがあるそうです。新澤醸造店とは特に縁が深く、杉原さんをバルに招き、クラフトジン「欅」の講習会を開いたことも。そんな話を聞いたらますます期待がふくらみ、さっそく「欅」のジントニックをオーダーしてみました。
「欅」に含まれる柚子の香りを楽しむため、ジントニックに定番のライムは付きません。口に含むと、ストレートで飲むよりも、柚子の香りがずっと華やかでフレッシュ。ジュニパーベリーはさわやかな甘みです。ほんのりと後味にセリや茶葉の風味を残し、洗練されてすっきりとした仕上がり。氷が溶けてくると、味はしっかりと保たれながらやわらかい口あたりに変化します。おつまみとして添えられた名取のミョウガタケと秋保のワイン塩は、ジントニックと相性抜群です。
「和酒バル 二喬/NIKYO」では、「欅」を使ったジントニックを全3種類提供。今回ご紹介した写真のジントニックはスタンダードなタイプです。そのほか、秋保のワイン塩を使った「秋保バージョン」と、名取のセリを使った季節限定の「名取バージョン」があります。スタンダードと秋保バージョンは常時オーダーできるので、飲み比べてみるのもおもしろいですよ。
宮城の食材がもつ風味が存分に発揮された、クラフトジン「欅」。仙台のバルでジントニックをオーダーして、その澄んだ香りと味わいを体験してみませんか。
【製造元】
MCG(Miyagi Craft Gin)
【電話番号】
0229-25-6470
【店舗名】
和酒バル 二喬/NIKYO
【所在地】
宮城県仙台市青葉区昭和町5-55
【電話番号】
022-728-2033
【営業時間】
19:00~L.O.23:00
【定休日】
不定休
【HP】
http://nikyo.net/
2020年7月時点での情報です。