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宮城県南部の海沿いの街・岩沼市。商店街にあるたこ焼き店「つるや」で、昔懐かしいもっちりタイプのたこ焼きを見つけました。聞けば地元住民に約60年も愛されているソウルフードなのだとか。味の決め手は、そんなにかけるの!?と思うほどたっぷりかかった甘辛いタレ。市民を虜にするレトロなたこ焼きをお試しあれ。
JR岩沼駅から徒歩10分。商店街に建つたこ焼きと大判焼きのお店「つるや」は、こじんまりとした店構えながら、この場所で3代続く老舗です。もともとは青果店の一角でたこ焼きを販売。その後、平成に入ってからたこ焼きと大判焼きの専門店になり、ご主人と奥様の2人で切り盛りしています。
今でこそ「表面はカリッと、中はジューシー」といったたこ焼きが主流ですが、「つるや」のたこ焼きは昔ながらの“もっちり”タイプ。昭和時代を知る人には懐かしい、どこの街にもあった昔ながらのたこ焼き店のたこ焼きです。年季の入ったたこ焼き器に生地を流し込み、ひと口大にカットしたたこを投入。たっぷりの長ねぎと紅ショウガ、そして天かすをこれでもかとかけて、しっかり焼き上げます。
「つるや」のたこ焼きの最大のポイントは、たこ焼きに染み込むようにたっぷりとかけたタレ。ソースをベースにしたものだそうですが、作り方をご主人に尋ねると「これだけは言えない。これだけは企業秘密」とニヤリ。串に刺したたこ焼きをパックに詰め、底にタレがたまるほどかけてできあがりです。
タレが染み込んだたこ焼きはツヤツヤと輝き、持ち上げるとタレがしたたるほど。こぼさないように気を付けながらパクリと頬張ると、食感は団子のようにむっちり。長ねぎの香ばしさ、紅ショウガの辛み、天かすのコクを小麦の生地がまとめあげ、そして甘辛く濃厚なタレが全体を包み一体となっています。ボリューム満点ですが、くどすぎず香り高いタレが食欲をそそり、ひと口、またひと口…と食べたくなるから不思議です。
たこ焼きは1串130円。タレはかけずに、容器に入れて持ち帰ることもできます(別売り)。
「つるや」では、あんことクリームの2種類の大判焼きも販売しています。甘い大判焼きとしょっぱいたこ焼き…永遠に食べ続けられそうな罪深いタッグです。食べ過ぎにはくれぐれもご注意を。
10串、20串とまとめ買いする人も多い岩沼の愛すべきおやつ、「つるや」のたこ焼き。早いうちに売り切れることが多いので、電話で予約してから訪れると安心です。懐かしくて新しい味をぜひ味わってみてくださいね。
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2019年8月時点での情報です。