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岩手県花巻市の花巻温泉郷を散策していると、唐突にどっしりとした構えの蔵があらわれました。近づくと、「Café de 蔵」と書かれた看板に“花巻温泉あんぱん”というのぼり。温泉=まんじゅうのイメージをくつがえす存在に動揺しつつ、ちょうど小腹が空いたので立ち寄ることにしました。
蔵の中に入ると、移築されてきた蔵を改装したカフェのようです。笑顔が素敵なスタッフさんに花巻あんぱんの場所を教えてもらうと、思っていたよりも小柄な印象。小腹を満たすのにはいいかな…と軽く考えていたものの、トングで持ち上げてびっくり!お、重い。見た目と重さがまったく釣り合わない。思わずスタッフさんを見ると、驚くお客さんに慣れているのか、よりいっそう輝いた笑顔でこちらを見ていたのでした。
買ったあんぱんを外で見てみると、割る前から若干あんこが透けて見えています。期待をふくらませて割ってみると、生地の中からねっとりとしたつぶ餡がお目見え。この小さなパンに、どうやってこれだけの量を包んだのか不思議に思ってしまいます。
ぱくりと頬張ると、見た目の粘り気から想像したよりも甘さはひかえめで、濃い小豆の味が口の中に広がります。もはやあんこを食べているような気持ちですが、ときどき生地の甘みもふわりと香り好バランス。小腹どころか、ひとつでお腹いっぱいの大満足スイーツでした!
花巻温泉郷の「Café de 蔵」で見つけた「花巻温泉あんぱん」。もしかすると、温泉まんじゅうに代わって温泉スイーツの新定番になる日も近いかもしれません。
2019年4月時点での情報です。