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2016年6月に惜しまれつつ閉店したマルカン百貨店の大食堂。その名店が「マルカンビル大食堂」と店名を変え、2017年2月に見事に復活を果たした。これは放っておくわけにはいかない、というわけで一路岩手県花巻市へ。
ビルの6階に上がると店の入口付近には、以前と同じように大きなガラス棚の中にサンプルメニューの山。おなじみの「10段ソフトクリーム」や「ナポリかつ」など伝説的なメニューがずらりと並んでいる。
しかし今回食べるのはもはや世間に知れ渡ったこれらのメニューではなく、とある信頼スジから寄せられた地元人気のロングセラーメニュー「ちらしセット」だ。「?」という方も多いだろう。たしかにこの大食堂で和食、それも「ちらしセット」というのは、あまり耳にしたことがない。はたしてその味は…
レトロな器に盛られてくるちらしは、8種類ほどの魚介がのる。まぐろ、蒸しえび、しめさばなど地元の鮮魚店から仕入れるというネタは、意外に豪華。しかもデザートに餅まで付いて、今どき信じられない680円という価格。なるほど、これは地元で人気というのがよくわかるコストパフォーマンスの高さである。魚介の種類は季節によって変わるが、そのボリュームは不変。洋食のみならず和食メニューでも、高いポテンシャルのマルカンビル大食堂。さすがである。
デザートには、伝説の10段ソフトクリーム。ほどよい粘度があり、あっさりとした甘さながら味わい深いコクがあり、最後まで飽きずに食べられる。ボリュームがあるせいか、食べ終わった後の充実感は比類なきものがある。
※2017年4月時点での情報です。